「1,000人のチョキにも、たったひとりのグーが勝つ」
という言葉を聞いたことがありますか? はじめてこの言葉を聞いた時、その情景を想像して少し身体が震えました。
これは、じゃんけん協会の会長の言葉です。実際にはお目にかかったことが無いのですが、ラジオ番組で彼の話を聞きだしたら、どんどんひきこまれていきました。
じゃんけん協会の「会員心得十カ条」と言うものがあるのですが、その中で「己のためにあとだしをしてはならない」という条項があります。会長によりますと、後だしは負けてあげるためのもの。自分が勝つためのいやしい気持で使ってはいけません。相手を思ってする後だしならば良いのですとのこと。なるほど、と思いました。
もし、この世で最後にじゃんけんをするとしたら?という質問には、孫とじゃんけんをしたい。もちろん、自分は負けて孫に勝たせてあげるのだと語る言葉に、優しい気持が伝わってきます。
でも、会長は(多分声からして若いです)彼女には、自分がじゃんけん協会の会長と宣言していないようで、彼女とのエピソードにちょっと笑えるものがありました。
デートの帰りに彼女を家まで送っていったのですが、彼女はどうしても家の中には入れてくれない。そこで、会長は彼女に頼み込んで、じゃんけんで勝ったら家にあげてくれるよう説得します。(7割がた勝つというじゃんけん協会会長、ズルい)
彼女は仕方なく了承。そしてじゃんけんをしたところ、会長の負け! しかし会長、3回勝負だ!とさらに頼みこみ、じゃんけんを続けたそうです。よっぽど家に入りたかったのですね。結果は、大負け! 最後はあきらめて帰ったそうです。彼女の方がじゃんけん協会の会長に向いているのかもしれませんね(笑)
そのラジオ番組で、オススメの歌は?と聞かれて、「ケラケラじゃんけん」を会長は推しました。はじめて「ケラケラじゃんけん」を聴いたのですが、とっても明るい曲でありながら、詩の中に素敵な言葉をみつけました。
「・・・毎日グーくん悩んでた どうしてパーには勝てないの
ある朝チョキちゃん気がついた なぜだかグーには勝てないな
そしたらパーさんこう言った 私はチョキには勝てないよ
誰かは誰かに負けるけど 誰かは誰かに勝てるんだ・・・」
子供用の歌なのでしょうけれど、なんだかこれもあったかい。
誰でもできるじゃんけん。久しぶりにやってみたいなって思いました。