クラス全員サングラス姿で参加した合唱祭のワケ

高校3年生、みんなで歌う、思い出に残る合唱祭。
その合唱祭に、メンバー全員がサングラスをかけて参加したクラスがありました。沖縄県の宮古島にある、県立宮古高校、3年生のひとクラスです。

そのいでたちに一瞬会場はざわつきましたが、スグにおさまりました。サングラスをみんなでかけたのは、ただのパフォーマンスではありません。れっきとしたワケがありました。クラスの中の一人の女の子を思ってなされた事だったのです。

その女の子は、2011年、中学2年生の時に子宮頸がんワクチンをうけました。ワクチン接種後から、体調がどんどんおかしくなっていきました。呼吸困難、手足のしびれ・・・。入院したこともありますし、体調不良で登校もままなりません。そして、副反応で光に敏感になり、常にサングラスを必要とした生活も送っていました。

高校3年生の思い出に残る合唱祭も、皆に迷惑をかけてしまうからと、はじめは、彼女は合唱祭への参加を諦めていました。そんな彼女をはげまし、同級生は合唱祭の練習に誘いだします。しかし、参加するとなれば、彼女はサングラス姿で出なければなりません。そんな彼女のはずかしく悲しい気持ちを思いやったクラスの一人が声を上げました。
「みんなでサングラスをかけて出よう!」

「みんなの気持ちはうれしいけれど、サングラスを持っていない子に買わせることになってしまうし、そんな迷惑はかけられない」と、彼女は最初、辞退したそうです。しかし、クラスのみんなは、全員サングラス姿での参加に大賛成。ちょうど合唱に選んだ曲のイメージにも合うからと、みんなの意見が一つにまとまりました。

さっそく担任の先生に申し出ると、先生も賛成してくれました。皆がそういう優しい気持ちになってくれたこと、提案してくれたことがうれしくて、先生もみんな揃っての合唱祭参加の思い出をつくる為に行動を開始。合唱祭に関係する方達に説明して回り、周りも反対することなく同意してくれたのです。

そして迎えた合唱祭本番。
クラス全員がサングラス姿で登壇。歌ったのは尾崎豊の「15の夜」です。皆のそろった生命力あふれる歌声、指揮者の男の子がした尾崎豊のもの真似パフォーマンスも大盛り上がり。会場では大拍手がわきおこりました。

皆の気持が一つになった合唱祭は大成功。
ワクチンの副反応で、めまい、痛みなどいろいろな症状に襲われながらも、笑顔で頑張りぬいた女の子。合唱祭が終わった時、クラスメイトから
「ありがとう、おかげで一つになれた。最高のクラスになったね」
と声をかけられました。
「この一言で、大変だったことが全部チャラになった」
そう女の子は語ったそうです。

彼女は11月に県外の病院に入院することに。次の目標は「クラス全員でいっしょに卒業する」こと。新たな目標を胸に、彼女は前に向かって進んでいます。

参考資料:http://withnews.jp/article/f0151021000qq000000000000000W00o0401qq000012641A